Honda Chaly CF50

Honda Chaly CF50

ホンダ・シャリィ 50cc である。

2019-09 ベトナムにて近所のバイク修理屋から 200ドル 程度で購入。

謎仕様

まず、実用バイクとして延々とベトナムで乗られてきた車体ということ。

フレームはくたびれている感じはあるが、再塗装されていて、しかも Chaly のステッカーまで貼ってある。 前後のフェンダーはちゃんとついていて、これも新品と思わせる新しさ。 実はシャリーはベトナムではまだ新車を買うことができる(中華製の全パクリ車体)。 なのでこのへんのパーツは結構苦労なく手に入る。 レッグガードは除去されていたようで無い(後につける)

丸目、カゴ付き、セル無しキックオンリー、燃料計無しを見ると初期型のようだ。

しかし、よくわからない部分もある。

ホンダ・シャリィ - Wikipedia WikiPedia の仕様を見ると 3速のロータリー となっているのだが、この個体は自動遠心クラッチの 3速リターン になっている。踏んでシフトアップの逆シフトである。

ネットで調べるとキャブレターの調整は Chaly は面倒なようで、専用の工具を作ってエアスクリューを回したり、ドライバーを突っ込む穴を車体に空けたりするようなのだが、この車体はそういうことをやる必要もなくキャブカバー(股下の黒いプラスチック)を開ければそこに調整ネジがスグに見えたりする。

カブのキャブレターを移植してたりするとこういう仕様になってたりするようだが詳細不明。

マフラーも交換されていて明らかに純正よりも大きく長いマフラーがついている。

ハンドル周りもおそらくカブのモノが移植されているらしくステーがあるのに何もついてなかったり、どうみても必要ない線が格好だけ取り回してあったりする。ハンドル径が合ってないのか一部グラグラである。

キャブレター調整

アイドリングが低く停車時のエンストが顕著だったのでキャブレターの調整をやった。 これはシャリー純正ではなく、なんか移植されたカブのキャブ調整になるのでそのへんの情報を探る。

まずセンタースタンドで立ててエンジンをかける。

キャブのカバーを外す。この個体のシャリーはマイナスのネジ1本でカバーが留まっていたのだが、 そのネジもなんか純正っぽくなく、カバーにドリルで穴をあけてそこに合うようにスリーブが打ち込んであるし、そのネジを受けるステーもこのペラペラのカバーを固定するには明らかにオーバースペックな頑丈な板が溶接されているようでこれも変な感じである。とにかくカバーを外す。

調整するネジは2つあって、若干埋まり気味に斜めの角度でついているマイナスのネジが空気とガソリンの混合比を調整するネジで、右に回すと空気を絞る、つまり燃料濃いめ、左に回すと空気を増やす、つまり燃料薄めとなる。

もう一つの飛び出ていてネジにバネが噛ましてあるプラスのネジがアイドリング調整で、これを右に回すとアイドリング低め、左に回すとアイドリング高めの回転となる。

ますプラスネジのほうを回してアイドリングを若干高めにする。通常のアイドリングよりも高めに調整して軽くアクセルをあおっている状態と同じにする。

その状態でマイナスのネジを右に左にいろいろ調整してエンジンの回転数が上がるポイントを探る。 ネットの情報によるとカブは右にいっぱい回してから左に1回転半戻すあたりにベストポイントがあるらしいが、これはカブのモノなので正直よくわからん。

空気の調整が終わったら、アイドリングを低くして停車時にエンストしないぐらいの回転数に落とす。 この回転数は高ければそりゃエンストしないわけだが、そうなるとガソリンの消費も大きくなるし、シャリーは遠心クラッチなので停車時にニュートラルにしないと停車できないことになったり、発進時に1速に入れる変速ショックがでかくなるのでいい塩梅のポイントを設定する。

センスタとチェーンの干渉

シャリーというバイクそのものの問題でセンタースタンドが跳ね上がりすぎるらしい。 そもそもこの設計がクリアランスギリギリになっているっぽく、チェーンが弛んでくると跳ね上げたセンタースタンドとチェーンが干渉する。というか今の個体がしている。

マフラーのステーにストッパーという名のつっかい棒をボルトを使って作る、もしくはセンタースタンドを撤去するというのが定番の対応らしい。

現状ではマフラーのステーにセンスタの先端(接地する方)が当たることで止っているので、このステーに何か細工して厚みをだしてやればOKかな。

あとはチェーンそのものの弛みを取ればいいだろう。

エンジンの異音

エンジンかトランスミッションか知らんが直歯のギア(自動車のバックギア)のような「ウォーン」という当たり音が鳴る。 車体の軽さの問題もあるが、そのためかエンジンブレーキが非常に強力に効いてしまう。

ネットを調べると歯の数が合ってないような記述もある。

車体の経緯からみてもそれはありうる。

燃料計

このシャリーは燃料計はついてないので大体の走行距離から感で燃料補給のタイミングを図る。 そしてこの個体はスピードメータもオドメーターも両方死んでいて動いてない。

リザーブがあるのでガス欠になったらリザーブにしてガソリンスタンドまで走ればよい。 この個体はこの機能も無視されていて、ツマミはあるが全然機能しない。

そもそもカタログスペック上リッター100km走る車体なので通勤ぐらいに使う程度ではいつ給油が来るのかわからない。

クラッチ調整

エンジンの右側面にナットとその中心にマイナスネジがある部分があるので、まずそのナットを反時計回りにまわして緩める

中心のマイナスのネジを時計回りに軽く1周ぐらい回して手応え無く回ることを確認したら、反時計回りに回す。 回していくと軽く回らなくなるポイントが来るのでそこから時計回りに45度回す、つまりちょっと戻す。この状態でナットを時計回りに締め込む。

アイドリングの回転調整をしたことで停車中にギアが入っている状態で進んでしまう場合はここを調整する。

エンジンはかかるがアクセルを開けても回転が上がらない

エンジン自体は簡単にかかるしアイドリングも安定しているが、アクセルを開けても全然回転が上がらずパワーも無く、直ぐにエンストしてしまう場合。

このような場合はエンジンに水が入ってしまっている。オイル交換してエンジンから水を抜く。

記録

2019-10-21 謎のガス欠症状

走行中に謎のガス欠症状となる。前日に燃料をかなり薄めに絞ったのがまずかったのか? 燃料はあるのにエンジンがかかりにくくなり、エンジンが掛かってもアクセルを開けるとさらに薄くなるようでエンジンが止ってしまう。

とりあえずキャブを調整して濃いめにしたがなんだか調子が悪い。

2019-11-07 ちょっと乗らなかったら駄目問題

旅行に行っていて2週間ほど乗らなかったらエンジンがかからなくなってしまった。 フロートのガソリンが腐ってしまったようだ。 とにかくキックキックキックで頑張るしかない。

vehicle/motorcycle/honda_chaly_cf50.txt · 最終更新: 2020-08-10 14:05 by ore