数学/学校の数学

数学/学校の数学

大人になってから数学をやってみて思うと、学校の数学というのは非常に限られた状況でしか通用しないモノでしかもシステマティックな手順の組み合わせで解けないモノが結構ある。

数学というモノはそういうモノだと思って捉えたほうがよい。 つまり簡単ではないのだ。

プログラマ的思考だと、ある問題を解決する関数があるとする、その関数も無数の小さな問題を解決する関数から成り立っている。つまりある問題を解決するのは完全に小さな問題の解法の積み重ねであって、誰が何ということではない。 これはプログラマがその世界の神であって、プログラミング言語や処理系はそれをうまく実現するための指針を示しているだけだから。だから関数を組み合わせていけば大体の問題は実用的に解けてしまうわけである。

しかし数学というのは違う、もうすである概念を解きほぐしてルールを解読していくような作業と捉えるといい。 もう「数」という完全体であるが全貌は未知のモノあって、それをうまいこと分解して人間が理解できる状態になっているのが「数学」。

人体の解剖と同じである。人間は存在して完全に人間として動作しているのだが、分解してみてもなぜうまく人間として動いているかはまだよくわかっていない。

この「数」は完全体だが、「数学」は完全体ではないというところが問題である。 中高で「数学」として習うものは限定された状況でうまく説明されたもので、その内容は泥臭いものになることも多いということである。

数学に完全性を求めず、こういうもんなんだと思って接したほうがよい。

math/math_of_school.txt · 最終更新: 2019-01-14 12:33 by ore