自作キーボード / 記録 / Corne 2021-04-29

自作キーボード / 記録 / Corne 2021-04-29

Daisy でなんとなく感覚を掴んだのでより自作感が増している Corne を作ろうという話し。

下調べ1

キット買い

キットで買うと

Corne Cherry V3 – 遊舎工房

15000 円近くする。これは一番高くなる部品である、キースイッチ、キーキャップ無しである。 キースイッチ、キャップ、共に 50 個必要だと考えると、合わせて 5000 円ぐらいはかかりそう。

つまり、このキーボードを手に入れるには、20000 円 + 組み立て労力が必要になる。 というか、このキットをベトナムで手に入れることがそもそもできない。

部品を全部自力で揃える

キットが手に入らないなら自力で揃えれば作れるのが自作キーボードのメリット。 頑張る。

必要となる部品は以下のようになる

部品 詳細 個数 memo
PCB 1 メイン
キースイッチフレーム 1
ボトムプレート 1
Cherry MX 互換キースイッチ 50
キーキャップ 50 ほぼ全部 1U サイズでOK
チップダイオード 型番 1N4148W 50 表面実装パーツ
チップLED フロント用 型番 SK6812 50 表面実装パーツ
チップLED バック用 型番 WS2812B 10 表面実装パーツ
Kailh hot swap socket 50 キースイッチをはんだ付けせずに交換可能にするパーツ
TRRS ソケット 2 よく見る 4極(縞が三本入っている)のステレオミニジャック の受け部分
TRRS ケーブル 1 両端が TRRS プラグになっているケーブル
Pro Micro 2 コントローラー
OLED ディスプレイ 2

※ほぼ全部のキーが 1U サイズなのでスタビライザーが必要無い

コンスルーという部品

日本人の自作キーボードの人たちがやたら使っている謎の部品。汎用規格部品でないのでそのへんで売ってないし英語で検索してもまったく出てこない。

Promicro を PCB にはんだ付けしないで抜き差し可能な状態でありつつスルーホールに直接実装できるという部品。 ピンヘッダとソケットを分けて実装しなくていいので、抜き差し可能にしつつ高さが抑えられるという、単にそれだけの部品。

別に高さを抑える必要がないなら別に必要無い。そもそもこの部品単なるピンヘッダのピン部分がバネ上になっているだけなのに通常のピンヘッダの10倍以上の値段がする、下手すると上に乗っかる Promicro よりも高い(言い過ぎ)。

部品集め

PCB、キースイッチフレーム、ボトムプレート

心臓部。Corne 自体はオープンソース設計キーボードで、その必要な設計が全て公開されている。 そして、その設計図さえあればプリント基板を少量から制作してくれる業者も存在するのだ。スゴイ時代になっている。

Releases · foostan/crkbd · GitHub このへんに リリースされたファイルがあるので、今回は corne-cherry-v3.0.1 を使う。Release corne-cherry-v3.0.1 · foostan/crkbd · GitHub この中にある、corne-cherry-gerber.zip がその発注の際に必要になる、ガーバーファイルと呼ばれるものになる。ガーバーフォーマット - Wikipedia その他にもキースイッチを保持するフレームと PCB 本体とサンドイッチするボトムプレートのファイルもあるので入手する。

次に PCB Prototype & PCB Fabrication Manufacturer - JLCPCB このサイトに行って、右上の order now をクリックして、↑の gerber ファイルをアップロードする。 そこで色々パラメータを選んで発注する。選ぶのは数と基盤の色ぐらいである。基板の厚みは 1.6mm が標準でそれ以外はコスト激増なので選ぶことはない。 基板の色はレジストと呼ばれる保護塗料の色で5色ぐらいから選べる。

全部できたらオーダーする。各PCBの最低ロットは5枚になっていて、それ以上頼む必要がある。 今回、PCB を 5 枚、フレームとボトムは左右対称なので 10 枚ずつ発注した。 ;発注の後に、加工が複雑なので追加工賃を払えというメールが来るので、Orderの画面に戻って追加工賃の支払いをする。 キースイッチのフレームが高いらしい。このような丸穴じゃない穴がたくさん空いている設計は工数が多いということのようだ。 送料も含めて全部で約 60 USD になった。これは5台分の部品になるので、1台は 12 USD ということになる。

Cherry MX 互換キースイッチ

手持ちにいくつかあるのでそれを利用する予定。Cherry MX 互換で赤かピンク。

1個約 0.5 USD として、50個で 25 USD となる。

キーキャップ

手持ちにいくつかあるのでそれを利用する予定。おそらく PBT の Cherry プロファイルか XDA プロファイルにする予定。

1個約 0.5 USD として、50個で 25 USD となる。

チップダイオード

Aliexpress で発注。1N4148W –AliExpress version で 1N4148W を送料無料でお買い物

非常に安いので大量に購入。500個で送料込みで 5 USD 程度。つまり、1台分の量は 0.5 USD

チップLED フロント用

Aliexpress で発注。こいつは SK6812 mini-e というモノっぽく、それっぽいやつを発注する。

200個発注して、約 15 USD、 1台分は4ドル程度。

memo: データシートを見るとはんだ付けの際に耐えられる温度は260度で10秒程度っぽい。100度程度ならば何時間さらしても大丈夫なようだ。

チップLED バック用

Aliexpress で発注。こいつは↑と同じ SK6812 なのだが 5050 というモノらしく、それで適当にそれっぽいモノを選んで発注した。 基板に実装済みになっていたり、テープ状になっているやつが多く売られているがチップだけ買う。

50個を約 4 USDで買う。なので1台分は 1 USD 程度になる。

Kailh hot swap socket

Aliexpress で発注。

100 個を約 12 USD で購入。1台分は 6 USD

TRRS ソケット

Aliexpress で発注。

30 個を約 3 USD で購入。1台分は2個なので無視してもよいぐらいの値段。

TRRS ケーブル

Aliexpress で発注。

2m のカーリーコード黒のモノを3個 10 USD で購入。1台分は 3 USD

Pro Micro

Aliexpress で発注。

2個を 12 USD で購入。1台分は 12 USD

OLED ディスプレイ

Aliexpress で発注。

128×32 oled 0.91inch とかで検索すると、もうそれしかないというやつしか出てくるのでそれを買えばいい。

2個 3 USD で購入。1台分は 3 USD

まとめ

部品 単価 購入数 購入価格 1台分個数 1台分価格 対台比
PCB 5 1 5
キースイッチフレーム 10 2 5
ボトムプレート 10 2 5
↑小計 12 60 1 12 5
Cherry MX 互換キースイッチ 0.5 50 25 50 25 1
キーキャップ 0.5 50 25 50 25 1
チップダイオード 0.01 500 5 50 0.5 10
チップLED フロント用 0.075 200 15 50 3.75 4
チップLED バック用 0.08 50 4 10 0.8 5
Kailh hot swap socket 0.12 100 12 50 6
TRRS ソケット 0.1 30 3 2 0.2 15
TRRS ケーブル 3.333 3 10 1 3.333 3
Pro Micro 6 2 12 2 12 1
OLED ディスプレイ 1.5 2 3 2 3 1
174 91.583

ということになった。キーキャップ、キースイッチ込みで1台分が約 90 USD。安いといったら安いのか。 キーを入れればキットは 200 USD ということなので大体半額以下で作れるという計算である。作る労力や工具という面では同じなので。

keyboard/diy_keyboard/rec/corne_2021_04_29/start.txt · 最終更新: 2021-07-06 10:25 by ore