数値のラッパークラスは比較において少し予想に反した動きをするので一応注意しておく

• 2011-02-23
• Java1.6

equals 使っとけ

当たり前に true になる

if(1234L == 1234L){
    System.out.println("aaaa");
}

当たり前に true になる

long x = 1234L;
if(x == 1234L){
    System.out.println("aaaa");
}

当たり前に true になる

long x = 1234L;
long y = 1234L;
if(x == y){
    System.out.println("aaaa");
}

true である。

Long x = 1234L;
if(x == 1234L){
    System.out.println("aaaa");
}

true である。

Long x = 1234L;
long y = 1234L;
if(x == y){
    System.out.println("aaaa");
}

これはあなたの予想に反して false になるのである

Long x = 1234L;
Long y = 1234L;
if(x == y){
    System.out.println("aaaa");
}

つまりこれ、同値であるが同一では無いと判断されているのである。この String の例と同じである。

if(new String("aaabbb") == new String("aaabbb")){
    System.out.println("aaaa");
}

上記の挙動から、ラッパークラス同士は false なのねと思っていたら、値が小さくなると これはあなたの予想に反して true になるのである

Long x = 123L;
Long y = 123L;
if(x == y){
    System.out.println("aaaa");
}

これは、Java が -127 から 127 までを特別な数値として実装されているからのようだ。

この数値を 128 以上に設定すると結果は false になる。

これは equals で比較しないといけない String がこの例では == 演算子で true になってしまう挙動と似ている。

if("aaabbb" == "aaabbb"){
    System.out.println("aaaa");
}

ラッパークラスなんか使わなければよいという話になるのだが、避けて通れないのが List<Long> みたいなやつ。 こいつの挙動を調べると。

結果はバッチリ false になる

List<Long> aList = new ArrayList<>();
aList.add(1123L);
aList.add(1123L);
if(aList.get(0) == aList.get(1)){
    System.out.println("aaaa");
}

equals を使えば同値比較になってくれるのでこっちを使うとよい。

Long x = 1234L;
if(x.equlas(1234L)){
    System.out.println("aaaa");
}

プリミティブ型はそもそも equals メソッドを持っていないので書こうとした段階で IDE が教えてくれる。

結論から言うとequalsで比較しておけば安心。

Long a = new Long(1L);
Long b = new Long(1L);
long c = 1L;
 
if(a.equals(b)){
    //こっち通る
    System.out.println("eq");
}else{
    System.out.println("neq");
}
 
if(a == b){
    System.out.println("eq");
}else{
    //こっち通る
    System.out.println("neq");
}

• ラッパー同士ならばequalsで比較すると同値比較ができる
• ラッパー同士の比較演算子での比較は同一比較になって同じ値でも真にならない
• ラッパーとプリミティブならば引数のプリミティブがオートボクシングでインスタンス化されるので同値比較になる
• プリミティブ型はequalsメソッドが使えない

ってことでequalsだよね。