映画/PAN~ネバーランド、夢のはじまり~

映画/PAN~ネバーランド、夢のはじまり~

2015-10-11 17:15 Lotte cinema Q7 TPHCM にてベトナム語字幕で鑑賞

流行りのプリクウェル(前日譚)モノ。ピーターパンの前日譚。 フック船長がナイスガイとして登場したり設定的には面白げ。

敵役としての黒ひげはヒュージャックマン

見どころは空飛ぶ海賊船がミレニアム・ファルコン号な感じでグルグル回るところかな・・・

ヒロインのタイガーリリーはソーシャルネットワークでザッカーバーグに文句をブログにぶちまけられていたあの人。 今回の見ればザッカーバーグわかるよそれという感じだ。魅力薄。フック船長といい感じになるんだが、勝手にやってくださいとしか思えなくなる。

現実世界とネバーランドの映像のトーンにそんなに変化が無いのも気になった。 オズの魔法使いではないが、そこは落差が欲しかった。

ってか・・・現実界はドイツ軍に空襲されているロンドン?なのかな?とにかく最悪の状況なわけなのだが、 ネバーランドがそれに比べれは天国のような描写も無い。主人公の感情としては地続きに近い感じをうける。

飯を食うシーンが最初にちらっと倉庫でお菓子を食うシーンぐらいしか無い。 なんかこのせいかわからんが、この映画全体的にキャラクターの実在感味が薄い。 悪い意味でお伽話の類型的な役割を与えられたキャラクターに感じる。つまり深みに欠ける。

なのでなんかピリピリすべきシーンで緊迫感が無い。「どうせこの人たち死なないんでしょ」みたいな。

年齢制限のとの兼ね合いだとは思うが、流血もラストで黒ひげがおでこを1cmぐらい切るぐらいであとは何もなし。 その切ったやつもいつの間にか止血済。

巨大な森に入っていくのだが、まったく準備無し。地図だけを片手に持って普通にふらふら歩いて行く。緊迫感ゼロ。 っで途中から地図とかどうでもよくなったのか、冒険ゼロでいきなり目的地到着する。オイオイ。

アクションにしても、全体的に格闘シーン、ピーターパンなら船のマストに登って剣術でバシバシやるの期待したが、全然ダメ。 黒ひげとタイガーリリーのバトルも振り回す剣に全然勢いが無くスタートレックのバスケスロックの格闘並。腰抜感爆発でまったくノれない。

最後ピーターがフック船長を抱えて飛ぶシーンとかもう全然ダメダメ。 劇中ずっと飛べなかったピーターがやっと飛べるようになる、その理由が全然示されてない。いきなり飛んでる。 そこがポイントなんだと言わんばかりにピーターが飛べなくて地面に落ちるというシーンが何度もあるのに。

単に高いところから落ちたら飛べる的なよくわからない。おそらく映画の中で一番アガルべきシーンであるがまったくどうでもよい感じになる。 母親の亡霊みたいなやつと喋ったから?は?

そもそも話の大前提としてピーターが飛べないと解決できない問題って特に無いよねこの話。

飛ぶシーンも全く力が入ってない感で抱えているピーターがフック船長におんぶされているように見える、 あれガキじゃなくて全部CGで作りなおしたほうがいいよ。

終盤の見せ場もティンカーベル軍団みたいなのスゴイ強いからもうそれだけでイイじゃんって思ってしまう。 ピーターがかっこよく「行けー」みたいなことやってるけど、別にピーター居なくてもやるし。

最後の洞窟行って何?みたいな?フック船長もタイガーリリーも別に最後の洞窟関係なくね?

タイムリミット要素もストーリーに特に組み込まれていいない。こういうところでも緊張感がなくなってしまっている。 時計も出てこないよねこの映画。時計と言えばフック船長を特徴づけるものすごい定番アイテムだとは思うんだが。

テリーギリアムの バロン から思いっきりパクってしまって良い気がする。 ドイツ軍の爆撃で街がボロボロだからそれをネバーランドの海賊とかの力を利用してとか飛ぶ能力で解決するみたいな、 そうすればタイムリミットできるし、動機付けも強くなるし、飛ぶ理由も必要になる。

バロンも異世界で部下を集めて現実世界でトルコ軍を壊滅するっていう話しだったし。

この手の海賊世界観ものの基準値が「パイレーツオブカリビアン」で相当上がっちゃってるからこのピーターパンは結構厳しい。

Tags

contents/movie/pan.txt · 最終更新: 2020-02-05 17:17 by ore