映画 / エイリアン コヴェナント

映画 / エイリアン コヴェナント

2021-10-25 Amazon Video で鑑賞

プロメテウス の続編で前作のラストから10年後という設定らしい。

新惑星に移住するための大量の乗員を乗せたコヴェナント号が航行中だった。途中でなんらかの衝撃波によりいくつかのトラブルが発生。 乗務員は冬眠中であり、船を管理していたのはアンドロイドのウォルターだけだった。ウォルターは前作に登場したデビッドの同型機。

その衝撃波の影響なのかなんなのかわからないが、ほかのカプセルはほぼなんともないが、艦長の冬眠カプセル内部が焼身自殺モードか火葬場のようにガンガンに燃え上がって艦長が死亡する。密閉空間での火災なんかは真っ先に排除すべき問題だし、さらに緊急時になってもカプセルが開かないというオマケ付き。何か可燃物か何かで燃やしたとしか思えないほど艦長がガンガン燃える。最初からそりゃねーだろのカプセル馬鹿設計トラブルから始まる。

艦長を失ったコヴェナント号は艦長代理を立ててトラブルに対処する。このコヴェナント号、長い航海の精神の安定のためか、乗組員も移住者という位置づけなのか、全員が夫婦で構成されている。 この後、この乗員構成が問題になる。全員がパートナーのことを第一に考えて、プロジェクトのことは二の次なのである。そりゃ当たり前だ。 当然、艦長にもパートナーが居て、絶望するのである。この女が今回のリプリー的な人になる。

この艦長代理も人望が無く精神不安定、謎の思想を持っていて、パートナーが居てやっとバランスを保っているようなヤバめのやつ。

そこに、謎の地球の歌をビーコンとした信号をキャッチする。その発信源を辿ると地球環境によく似た未知の惑星が偶然見つかる。 コヴェナント号にはプロジェクトがあるのだと思うが、艦長代理が計画変更し、その惑星でいいだろうという判断を下す。 衝撃波のトラブルがあったとはいえ、宇宙船は正常稼働しており、計画に狂いはほとんど無い状態なのに。ヤバめの艦長代理である。

確かに、コントロール不能な火葬機能が標準装備の冬眠カプセルで後数年眠ることなど誰もが嫌である。そして未知の惑星に向かうのであった。

前作に引き続き登場人物が馬鹿ばっかりなのは、もうリドリー・スコット節といっていいのか。

前作でも、未知の惑星でいきなり調査隊が宇宙服のヘルメット脱いでたのだが、今回は、遠隔で空気の組成だけ確かめて、それが地球と一致するからというので最初から宇宙服なし。 その辺の Youtuber がキャンプするみたいな装備でまったく未知の惑星を探検するという馬鹿さ加減。肩に Gopro ついてるし。

この馬鹿の部隊には当然、ヤバイ艦長代理もいるのである。艦を離れるなよ。

案の定、未知の病原体に一瞬で感染して、そこからエイリアンが誕生するという流れになる。この話、エイリアンの前日譚という位置づけなのでより原始的だと思いきや、本編よりも高性能である。自分の意思で飛行する微量の胞子状の何かが皮膚を突き破って人間に寄生する。さらに成長も早く数時間で背中をぶち破ってエイリアンが誕生する。怖い。

そこから誕生したエイリアンに部隊が襲われるわけだが、マントの男に助けられる。エイリアンの襲撃により調査隊の上陸船が大破、母艦に戻れなくなる。 マントの男に導かれて人間っぽい死体が大量に転がる廃墟の街に案内される。 マントの男は前作のアンドロイドのデビッドだという。現状のいきさつをデビッドから聞く部隊。とにかく通信の確保が必要。

デビッドの住処に来ても安全ではなく、エイリアンの襲撃が続き、メンバーが次々死ぬ。デビッドは前作での黒い液体をこの星にブチ撒いて全滅させた後、エイリアンの研究をさらに進めていたのであった。デビッドの描写は創造主や生命に対する素朴な好奇心の暴走というよりも、完全に悪趣味な邪悪でズル賢い存在になっており、深い思想も無い単なるたちの悪いサイコパスになっていた。これは残念である。

Tags

contents/movie/alien_covenant.txt · 最終更新: 2021-11-22 12:47 by ore